フーンコラム 第18回 後関正明

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家庭学習はどうしても必要ですか? ─その2─

 先月のフーンコラムの中で,「宿題の基本」とか「家庭学習の真髄」と出ていましたが,同じ学校のC先生から次のようなメッセージを頂きました。

【C先生のメッセージ】
 私は,現在,2年生を担当していますが,今度,New Crown 2年のLESSON 2に入ります。そこで,あらかじめ家庭学習の問題を自分で作ってみました。「宿題の基本」とか「家庭学習の真髄」などとは程遠いものですがどうでしょうか。コメントをいただければ幸いです。また,宿題や家庭学習について,もう少し掘り下げつつ,保護者や子供たちにも分かるように解説していただければありがたいのですが,よろしくお願いいたします。

【C先生の家庭学習の問題】

「家庭学習の問題」の画像

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【コメント】
 なかなかよく出来ていると思います。家庭学習の一番のねらいは,「教科書の内容の更なる理解」と「運用能力を高めること」にあるのです。まさにこの問題はそのねらいにぴったりですね。なぜなら,この問題を解くためには,教科書を何回も読まなければなりませんから。そこに,復習または予習の意義があるわけですね。最近,生徒の「読み」が全然なっていないとよく聞くのですが,その原因は,ずばり「読み」の訓練が足りないからです。でも,週3時間では授業で「読み」ばかりに時間をかけるわけにはいきませんね。そこでなんとか読ませる工夫をするわけです。上記のような作業は,生徒が教科書を「読む」チャンスです。このような作業を続けることで読む時間は確実に増えていくと思います。

 ある専門家により,覚えたことは,時間の経過と共に急激に忘れられていくことが実証されています。忘却曲線というものを見ると,我々は,1日を過ぎると,覚えたことの70%を忘れてしまうのですね。ところが,その日のうちに復習すれば,60%は覚えていられるそうです。よって,その日のうちの家庭学習は,記憶を持続させるのに大いに役立つことになるのですね。

 また,家庭学習は,記憶の持続ばかりでなく,よい学習習慣を身に付けるのに役立ちます。そして,家庭での一定の学習は「週3時間の授業数」を,ある程度,補うことができるでしょう。

 ただし,生徒にあまり多くを期待すると,家庭学習が過重負担になり,だんだんやらなくなります。ですから,長くても30分で終わらせることが出来る程度の問題がいいと思います。くわえて気をつけることは,先生が宿題をきちんとチェックするかどうかです。生徒は,自分が苦労してやってきた「作品」をどうしても先生に見てもらいたいものです。その時,先生がチェックして励まし,次のステップへの動機付けにするわけです。

 先生方は超多忙のため,そのような時間があるかどうかは心配ですが,それぞれの学校で実態に合わせて工夫を凝らし,生徒たちに英語に対する興味と関心を持たせ,それらを持続させてほしいと思っています。

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後関 正明 (ごせき まさあき) 先生

東京都墨田区立中学校で教諭,校長を長年務める。その後,東京都滝野川女子学園中・高校で教鞭をとる。現在,NPO法人「ILEC言語教育文化研究所」常務理事。2003年より都内の私立大学で教職課程履修の学生を教えている。

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